VSP
Research atlas · 2026 edition20 figures · 72 sources · 12 artists

Virtual Street Photography / History

路上は、誰の目で記録されてきたか。

歩く写真家、車載カメラ、Googleの自動撮影、画面を旅する作家。約190年の写真史を、作品・論文・インタビュー・展覧会資料から読み直します。

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Visual evidence

撮る主体はどう変わったか

固定カメラ、小型カメラを持って歩く写真家、車載画像の仮想移動、企業の全球撮影、画像データベースを探索する作家。1839年から2008年以後までを、撮影と閲覧の主体が分かれていく過程として順にたどります。

011839
ルイ・ダゲールが撮影したパリのタンプル大通り引用図版

固定された装置が街路を露光する

長時間露光では、建物は残り、動く群衆は消える。写真装置の制約が、記録される街の姿を決めた。

[R67]

Louis-Jacques-Mandé Daguerre, Boulevard du Temple

原典 ↗

Wikimedia Commons / Zeno.org · Public Domain

021930s–70s
Henri Cartier-Bressonが最初に使用したLeica Iとケース引用図版

写真家が小型カメラを持って歩く

35mmカメラは三脚から身体を解放した。移動し、待ち、反応する写真家の判断が街路写真の中心になる。

[R68]

Les Hotels Paris Rive Gauche / AlainB, Henri Cartier-Bresson’s first Leica

原典 ↗

Wikimedia Commons · CC BY-SA 2.0

031978–80
Aspenの街路映像に経路図、方角、左右移動と停止の操作ボタンを重ねたAspen Movie Mapの実画面引用図版

車載画像が操作可能な街路になる

Aspen Movie Mapは車載撮影、地図、映像ディスクを接続し、撮影済みの街を画面上で曲がりながら探索できるようにした。

[R69]

MIT Architecture Machine Group, The Interactive Movie Map

原典 ↗

MIT Architecture Machine Group, The Interactive Movie Map (1981) · © 1981 MIT

042007–
ポルトガルのエヴォラを走るGoogle Street View撮影車引用図版

車載装置が街路を連続収集する

Street Viewでは、撮影の主体が歩く写真家から企業の車両・全球カメラ・GPSへ移る。画像は地図データとして蓄積される。

[R70]

Dennisbluie, Google Street View camera car, Évora

原典 ↗

Wikimedia Commons · CC BY 3.0

052008–
Google Street View上で奇妙な道路標識を捉えたJon RafmanのNine Eyes掲載画像引用図版

作家が画像データベースを探索する

作家は現地でシャッターを切らず、既に撮られた世界を移動し、視点を選び、切り取り、別の順序で提示する。

[R26]

Jon Rafman, The Nine Eyes of Google Street View

原典 ↗

9-Eyes.com · © Jon Rafman / Map data © Google

01 · History

視線の系譜

Street View写真は、歩行・車載撮影・反復・自動収集・既存画像の選択が交差して生まれた。

写真・美術
パノラマ/移動
地図・計測
01写真・美術1839–1920s

街路が写真の舞台になる

初期の都市景観、報道、アヴァンギャルドが街路を近代社会の記録へ変えた。一方、長い露光時間は動く人々を像から消した。

03写真・美術1966–

Ruschaの系統的な車載記録

Ed Ruschaは車載カメラで通りを連続撮影した。決定的瞬間とは別に、システム、反復、比較可能性から都市像を作る系譜が始まる。

04写真・美術1972–

移動と反復が都市の時間を記録する

Stephen Shoreは移動中の日常を視覚日記にし、Camilo José Vergaraは同一地点を定期的に再撮影した。網羅性と時間比較が別の作品系譜を作る。

05パノラマ/移動1978–80

Aspen Movie Mapが街路を操作可能にする

MITは車載撮影したAspenの街路像を地図と映像ディスクへ接続。利用者はタッチスクリーンで曲がり、季節や時刻を切り替えながら遠隔移動できた。

06地図・計測1980–94

Cyclomediaが360度街路記録を実用化する

TU DelftのFRANK研究から、1988年の魚眼カメラ付き記録車、1994年の地籍・都市実験へ。公開観光ではなく、測定可能な都市データとして発展した。

07パノラマ/移動1995

QuickTime VRが「写真の中を移動する」

実写パノラマを連結し、マウスで周囲を見回し地点間を移る方式が一般のコンピュータへ届く。3Dモデルではなく画像から仮想空間を作った。

08地図・計測2004–06

Block ViewとGoogle試作車

A9はGPS付きトラックで2000万枚超を公開し、画面上で通りを左右へ移動可能にした。同時期、Googleも2004年に試作し、2006年に走行を始めた。

09地図・計測2007

Street View公開

5都市から公開。車載全球撮影、GPS、パノラマUI、地図検索、大規模配信が一つのサービスへ統合される。同時に、ぼかし、削除請求、収集データの範囲が公共的な争点になった。

10写真・美術2008–12

介入・発見・再撮影へ分岐する

撮影前の演出、偶然の採集、画面の再撮影、遠隔調査、風景の再編集、既存写真との比較へ、短期間に方法が分岐した。

11写真・美術2011–16

グリッチ・共同制作・同意が争点になる

Vavarellaは処理エラーを保存し、Cirioは画像を路上へ戻し、Bordaは被写体との共同制作へ転換。企業アーカイブの所有と同意が可視化された。

12地図・計測2013–26

時間軸と撮影主体が複数になる

過去画像は都市変化を読む時間軸になり、Mapillaryでは市民や組織も街路画像を投稿する。単一企業のアーカイブだけでなく、誰が収集し更新するかが比較対象になった。

02 · Artists

12の実践を方法ごとに読む

車載記録から、撮影前の介入、採集、再撮影、社会調査、風景の再編集、既存写真との比較、現地への還元、グリッチ、共同制作、遠隔旅行へ。12組の実践から、Street View画像への異なる応答をたどります。

横にスワイプして12件を比較 →

エド・ルシェのロサンゼルス街路アーカイブに含まれる道路写真01引用図版
[R71]

Fig. ruscha · 1965–2010

Ed Ruscha, Streets of Los Angeles archive

原典 ↗

出典: Getty Research Institute · © Ed Ruscha

方法 011966–

車載カメラで「すべて」を撮る前史

ピックアップトラックにモーター駆動カメラを載せ、Sunset Boulevardなどを数十年にわたり反復撮影。写真家の瞬間的判断より、システム、連続、比較可能性が作品を作る。

Street View撮影車を迎えるパレードを記録したStreet With a Viewのプロジェクト写真02引用図版
[R36]

Fig. street-with-a-view · 2008

Robin Hewlett & Ben Kinsley, Street With a View

原典 ↗

出典: Ben Kinsley official project site · © Robin Hewlett & Ben Kinsley

方法 022008

撮影される前に、街路を演出する

Google車の走行予定に合わせ、ピッツバーグの住民100人超とパレード、剣戟、救出劇などを準備した。自動撮影を受動的に待つのではなく、データベースへ入る現実そのものを共同で構成する。

Google Street View上で奇妙な道路標識を捉えたJon RafmanのNine Eyes掲載画像03引用図版
[R26]

Fig. rafman · 2008–ongoing

Jon Rafman, The Nine Eyes of Google Street View

原典 ↗

出典: 9-Eyes.com · © Jon Rafman / Map data © Google

方法 032008–

機械の無関心から、人間的な物語を採集する

自動撮影の偶然を長時間探索し、画像をブログ、書籍、プリント、展示へ移す。2025年の大規模展ではNine Eyesのアーカイブに加え、RafmanがAIで画像をアニメーション化した別の新作も併置された。これはStreet View史一般ではなく、作家自身の近年の展開である。

人物の上にGoogle Street Viewの移動矢印とマウスカーソルが重なり、モニターの画素が見えるMichael WolfのParis Street View作品04引用図版
[R29]

Fig. wolf · 2009–10

Michael Wolf, Paris Street View

原典 ↗

移動矢印、カーソル、顔のぼかし、RGB画素が残り、モニターを再撮影した像だと分かる。

出典: Michael Wolf Estate · © Michael Wolf Estate

方法 042008–12

画面を再撮影し、インターフェイスを物質化する

モニターをカメラで撮り直すことで、Street Viewを透明な都市像ではなく、操作と表示の痕跡を持つ技術的な表面として扱った。都市の偶発場面と監視的な視線が、粗い画面上で衝突する。

Doug RickardのA New American Pictureに含まれるニューオーリンズの街路画像05引用図版
[R23]

Fig. rickard · 2009–10

Doug Rickard, A New American Picture

原典 ↗

出典: MoMA, New Photography 2011 · © Doug Rickard

方法 052008–11

ロードトリップを仮想移動へ置き換える

社会経済データを手掛かりに街を遠隔探索し、画面で構図を決め、デジタルカメラで再撮影した。距離のあるGoogleの視線を、貧困、人種、アメリカ写真史の問題へ接続する。

スペインの道路脇に立つ人物を写したMishka HennerのNo Man’s Land06引用図版
[R30]

Fig. henner · 2011–13

Mishka Henner, No Man’s Land: Carretera de Fortuna, Murcia, Spain

原典 ↗

広い風景の中で人物が小さく孤立し、遠隔観察の距離が構図として表れている。

出典: Mishka Henner official site · © Mishka Henner / Google Street View

方法 062011–

ドキュメンタリーと監視の距離を暴く

オンライン掲示板の位置情報とStreet Viewを組み合わせ、南欧の路傍に立つ女性を抽出。遠隔的な視線が持つ安全、欲望、搾取を、見る側自身の問題にする。

[R30]一次資料 · 2011–No Man’s Land↗
Aaron HobsonがGoogle Street View画像から制作したCinemascapeの風景07引用図版
[R40]

Fig. hobson · 2011–12

Aaron Hobson, Cinemascape Google Street View

原典 ↗

出典: PX3 Prix de la Photographie Paris · © Aaron Hobson

方法 072011–12

実用画像を映画的な風景へ再構成する

遠隔地のStreet Viewを探索し、複数画面の結合と強い色調整によってパノラマ風景を制作した。発見した一場面をそのまま提示するのではなく、後処理と風景写真の美学を作者性の中心に置く。

Raymond DepardonによるEden Cinemaの写真と同地点のGoogle Street View画像を左右に並べたCaroline DelieutrazのDeux Visions08引用図版
[R72]

Fig. delieutraz · 2012–

Caroline Delieutraz, Deux Visions (installation view)

原典 ↗

同じ映画館を捉えた左右の像から、撮影時期、車高、画角の差を直接比較できる。

出典: Caroline Delieutraz, official project archive · © Caroline Delieutraz / Raymond Depardon / Google

方法 082012–

作家の写真と自動撮影を同地点で比較する

Raymond Depardonの『La France』を手掛かりに同じ場所をStreet Viewで探し、二枚組として並べた。作家の撮影と企業による自動収集を同一地点で比較し、一つの場所にも複数の視線と制度があることを示す。

Street Viewの人物像を撮影地点の壁へ貼り戻したPaolo CirioのStreet Ghosts09引用図版
[R32]

Fig. cirio · 2012–ongoing

Paolo Cirio, Street Ghosts

原典 ↗

出典: ISEA Symposium Archives · © Paolo Cirio

方法 092012–

データ化された身体を現地へ戻す

Street Viewの人物像を等身大に近いポスターとして印刷し、元の撮影地点へ貼り戻す。プラットフォームが採集した身体と都市空間の所有関係を反転する。

[R32]一次資料 · 2012–Street Ghosts↗
Street Viewの画像処理エラーで建物が色ノイズに覆われたEmilio Vavarellaの作品10引用図版
[R37]

Fig. google-trilogy · 2012–13

Emilio Vavarella, Report a Problem, The Google Trilogy

原典 ↗

出典: Behind the Smart World / Emilio Vavarella · © Emilio Vavarella / Map data © Google

方法 102012–13

修復される前のエラーを保存する

世界中を仮想移動し、継ぎ目、色ノイズ、合成の破綻を発見して保存した。作品は画像内容だけでなく、エラーが報告・修正されるまでの短い時間と、滑らかな地図を支える不可視の処理を扱う。

農場の作業場を360度で記録したSylvia Grace BordaのFarm Tableaux11引用図版
[R39]

Fig. farm-tableaux · 2013–16

Sylvia Grace Borda, Farm Tableaux

原典 ↗

出典: Photomonitor · © Sylvia Grace Borda

方法 112013–16

機械撮影を、同意のある共同制作へ変える

農家、作家、Street View撮影者が協働し、人物が最大40分静止して全球画像を制作した。匿名の自動採集とは逆に、被写体が制作過程へ参加し、農業労働の見え方を自ら構成する。

Jacqui KennyのThe Agoraphobic Traveller公式ビジュアル12引用図版
[R33]

Fig. kenny · 2016–ongoing

Jacqui Kenny, The Agoraphobic Traveller / Street View Portraits

原典 ↗

出典: The Agoraphobic Traveller official site · © Jacqui Kenny / Map data © Google

方法 122016–

制約を、遠隔の旅と構図へ変える

広場恐怖による移動の困難から、Street Viewで世界を旅するように静かな場面を選ぶ。監視批評とは異なる、アクセス、ケア、個人的記憶としての系譜を開いた。

03 · Adjacent field

仮想写真とゲーム内写真

ゲーム内写真は、設計・レンダリングされた空間を対象とする点で、現実の街路を記録したStreet View写真とは異なります。一方、探索、構図、選択、提示という操作には共通点があります。

01Pokémon Snap / Umurangi Generation

撮影がゲームになる

指定対象を撮り、評価や進行へ結びつける。撮影は自由制作である前に、ゲームが設計した課題と採点規則の中にある。

02Ghost of Tsushima / Control

写真モードで構図する

時間を止め、自由カメラ、焦点距離、被写界深度、光、フィルターを操作する。現実のカメラを模倣しつつ、物理法則を越える。

03Screenshot / HUD-off practice

画面を作品として切り取る

専用機能がなくても、移動、待機、視点操作、UIの除去、選別、連作化によって通常のプレイ画面を作者的な写真へ変える。

04Mods / free camera / machinima

規則とカメラへ介入する

MOD、デバッグカメラ、コード操作で既定の視野や身体を外す。ここでは撮影だけでなく、撮影装置を作り替える行為も作品になる。

ゲーム内でカメラが使われる複数の場面を集めたCamera Ludicaのコラージュ引用図版
[R64]

Fig. camera-ludica · 2018

Marco De Mutiis, Camera Ludica

原典 ↗

ゲーム内写真には、物語上のカメラ、撮影を目的とするゲーム、自由なスクリーンショット、専用写真モードまで複数の制度がある。「ゲーム内写真」を一つの操作へ還元できないことを示す。

出典: The Photographers’ Gallery · © Marco De Mutiis / 各ゲーム権利者

Thibault BrunetのVice Cityシリーズに含まれる霧のゲーム内都市風景引用図版
[R65]

Fig. brunet-vice-city · 2007–13

Thibault Brunet, Vice City

原典 ↗

任務を進めるプレイヤーの速度を拒み、背景として設計された工業地帯や空虚な道路を歩く。ゲームの機能的な舞台が、作者の移動と選択によって沈黙した都市風景へ変わる。

出典: Thibault Brunet official project PDF · © Thibault Brunet

Alan ButlerのDown and Out in Los Santosに登場するごみ箱を探るゲーム内人物引用図版
[R66]

Fig. butler-los-santos · 2016–

Alan Butler, Down and Out in Los Santos

原典 ↗

ストリート写真らしい浅い被写界深度と追跡的な視線が、実在人物ではなくNPCへ向けられる。被写体の同意問題は変わるが、貧困を誰がどう設計し眺めるかという表象政治は残る。

出典: Alan Butler official site · © Alan Butler / Rockstar Games

Literature survey

ゲーム内写真をどう定義してきたか

研究は、ゲーム内写真を写真の「再媒介」と捉える議論から、スクリーンショットの流通と権力、実践者自身の経験を検証する段階へ進んできました。

[R59]

2007

Cindy Poremba

対象・方法

初期の撮影ゲームとプレイヤー制作を比較するメディア論。

主張

写真はゲームに移植されるだけでなく、遊びの規則・観光・所有・自己表現によって再構成される。

[R63]

2026

Spies & Urban / Game Studies

対象・方法

5人の実践者への半構造化インタビューと画像カード分類を用いた解釈的現象学的分析。

主張

技術と意図がスクリーンショットを仮想写真へ変え、自己表現、ゲーム体験、実現困難な光景、オンライン・コミュニティが実践を形づくる。

同じ「仮想撮影」でも、対象は違う

特にStreet Viewは、誰かが暮らす現実の場所と過去の撮影に結びつきます。ゲーム内写真の議論を、そのまま同意・プライバシー・場所の政治へ代用することはできません。

比較軸
街路写真
Street View
ゲーム内写真
対象空間
現実の街路
現実由来の過去パノラマ
設計・レンダリングされた世界
撮影者の身体
現地を歩く身体
Google車+遠隔の利用者
アバター+仮想カメラ
作者の主要操作
移動・露光・タイミング
探索・方位・切り取り・再提示
プレイ・構図・停止・改変
倫理と権利
被写体との現場関係
同意・ぼかし・Google規約
NPC表象・EULA・ゲーム資産

05 · Research

先行研究の3つの争点

写真論、監視研究、都市研究、メディア論から、Street Viewをめぐって蓄積されてきた議論を整理します。各論文は、研究対象と結論を簡潔にまとめます。

A

写真行為はどこにあるか

現地での露光ではなく、移動、探索、構図、切り取り、順序、再提示の連鎖に作者性を見出す。

論文と研究の要点
B

画像は誰を動かし、誰を監視するか

Street Viewを単なる写真ではなく、位置情報、端末、利用者、監視、路上での応答を結ぶ作動的な媒体として読む。

論文と研究の要点
[R49]

論文 · 2014

· Ingrid Hoelzl & Rémi Marie

Google Street View: navigating the operative image

オスロの画面操作を精読し、Street Viewは街を表すだけでなく、移動を案内し、利用者の位置情報をデータベースへ戻す「操作的画像」だと論じる。
C

都市データは何を見落とし、何を分類するか

地域・時期による欠測だけでなく、外観から場所の価値やリスクを推定するデータ化そのものの政治性を検討する。

論文と研究の要点

06 · Sources

注釈付き資料一覧

各資料に固定番号を付け、本文で使っている箇所へ相互に移動できるようにしています。「参考資料」は、本文の記述を補うために調査した資料です。

論文

22 records

[R16]Thomas Luhmann / ISPRS
2004

A Historical Review on Panorama Photogrammetry

1843年の旋回レンズ式カメラから円筒・全球画像、写真測量、レーザースキャンとの融合までをたどる技術史。360度画像はStreet Viewより一世紀以上古い。

引用箇所参考資料
[R17]Noah Snavely, Steven M. Seitz & Richard Szeliski
2006

Photo Tourism: Exploring Photo Collections in 3D

多数の既存写真からカメラ位置と疎な3D形状を推定し、画像間を滑らかに移動するPhoto Tourism/Photosynthの基礎研究。Street Viewと並行する「写真を空間として歩く」系譜。

引用箇所参考資料

一次資料

29 records

[R04]The Museum of Modern Art
1938 / current record

Helen Levitt — New York, 1938

Cartier-Bressonに触発されLeicaを手にし、ニューヨークの路上生活を撮ったLevittをストリート写真史の中心へ置く作品資料。

引用箇所年表 02 ↖
[R18]Amazon / A9.com
2005

A9.com Yellow Pages — Block View

デジタルカメラとGPSを積んだトラックで街路を撮影し、2000万枚超の画像から左右へ仮想移動できた商用サービス。大規模な公開街路画像データベースとしてStreet View直前の重要例。

引用箇所年表 08 ↖
[R20]Google Maps
2007

Introducing... Street View!

サンフランシスコ、ニューヨーク、ラスベガス、マイアミ、デンバーで、360度の街路画像内を移動できる機能として公開した当日の公式発表。

引用箇所年表 09 ↖
[R21]Google Public Policy Blog
2010

WiFi data collection: an update

Street View車が画像だけでなく、公開Wi-FiのSSID、MACアドレス、一部の通信内容まで収集していたとGoogleが認め、車両を停止し収集を中止した記録。撮影装置が複合的なデータ収集装置でもあることを示す。

引用箇所年表 09 ↖
[R22]Mapillary
2013– / current overview

An Introduction to Mapillary

企業車両による一方向の収集とは異なり、スマートフォンやアクションカメラから誰でも街路画像を投稿できる共同型プラットフォーム。画像は3D復元と物体認識にも使われる。

引用箇所年表 12 ↖
[R30]Mishka Henner
2011–

No Man’s Land

性労働、監視、オンライン掲示板、遠隔的な視線を重ね、ドキュメンタリーを問い直す。

引用箇所作家 06 ↖
[R32]Paolo Cirio / ISEA Archive
2012–

Street Ghosts

Street Viewの人物像を等身大で撮影地点へ戻し、画像、身体、場所の所有を問う介入。

[R33]Jacqui Kenny
2016–

The Agoraphobic Traveller

広場恐怖と移動制約から始まった、遠隔地を旅し構図を探すスクリーンショット作品。

引用箇所作家 12 ↖
[R36]Robin Hewlett & Ben Kinsley
2008

Street With a View

Google車の通過に合わせ、住民100人超とパレードや救出劇などを演出した、Street Viewへの初期の共同介入。

引用箇所作家 02 ↖
[R72]Caroline Delieutraz
2012–

Deux Visions

Raymond Depardonの写真と同地点のGoogle Street Viewを対置する作品の公式記録。掲載した二枚組図版の出典。

展覧会

16 records

[R06]Tate
2012

William Klein ABC

近接、ブレ、粗粒子、強いグラフィックによって都市の速度を変えたKleinを、ストリート写真の重要人物として位置づける。

引用箇所年表 02 ↖
[R07]SFMOMA
2013

Garry Winogrand

1960年代マンハッタンを中心に、戦後アメリカの希望、不安、偶然を大量の35mm写真で記録した回顧資料。

引用箇所年表 02 ↖
[R09]Tate
2012

Daido Moriyama

Provoke以後の森山大道を、アレ・ブレ・ボケと都市の断片性によって戦後日本写真を変えた存在として紹介する。

引用箇所年表 02 ↖
[R11]The Museum of Modern Art
1972–73 / 2005–06

Stephen Shore: American Surfaces

全米を移動しながら300点以上の日常風景を視覚日記として蓄積した連作。道路移動、反復する題材、平凡な場所の連続が都市を見る方法になる。

引用箇所年表 04 ↖
[R12]National Museum of African American History and Culture
1970s–

Camilo José Vergara — Tracking Time

同じ都市地点を同じ視点から定期的に撮影し、単独写真ではなく時間をまたぐ連鎖として都市変化を記録する。

引用箇所年表 04 ↖

インタビュー

05 records

From history to practice

次は、自分の視線を記録する。

Virtual Street Photographyは、場所だけでなく、方位、ピッチ、焦点距離、比率、アルバムという人間の選択を保存する実験です。

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